概要
創業以来、製紙機械、紙加工機械の専門メーカーとして製造を開始し、家庭紙用抄紙機においては国内8割のシェアを誇る川之江造機株式会社様。
世の中の変化が一層スピードを増す昨今、先行きがより不透明かつ不確実な時代だからこそ、常により良いものを目指し、社員全員がチャレンジスピリッツを発揮しながら、お客様に信頼され選択される企業づくりに挑戦されています。
今回は、そんな川之江造機株式会社様が、1992年にPro-face HMIを導入以降、置き換えを継続して利用いただいている理由をお聞きしました。
初めて導入した機種とその経緯について
HMIを初めて使ったのがコイル梱包機です。これは自動車のボディに使う鉄板を巻く機械です。当初は、包装する資材の種類と資材の残量などのデータを管理するために、デジスイッチとデジタル表示器を使用していましたが、変更などの際にこれが非常に煩雑だということで、HMIでデータ管理しようと、1992年にGP430を導入したのが、まず初めの契機でした。
その後の変遷
HMIの作画に慣れてきた段階で、巻き取り包装機にも導入しました。今までパソコンで管理していたデータをHMIの方に徐々に移行しました。
それからGP70シリーズの時代になり、作画ソフトウェアの設定もタグから部品を配置する設計に変わったことで、非常に作画が簡単になりました。ティッシュペーパーを折るインターホルダーやトイレットペーパーを巻くワインダー、その他の加工機など、非常に多くの製品にPro-face HMIを導入したことで使用台数が飛躍的に伸びましたね。
GP577R発売後(特にGP2000シリーズ後)は、装置の操作用パネルとしてどんどん使ってくようになりました。どうしても押しボタンでないといけないという固定観念がありましたが、HMIの導入が加速することで、装置の操作性が格段に変わっていったと思います。レシピの切り替えであるとか、情報が一目でわかるので理解しやすい。直感的に操作ができるということですね。また、ソフトウェアにて、機能拡張が容易に実現できるのも、Pro-face HMIのメリットのひとつだと思います。
最近では、ワークをみながら作業できる理由から、主に試運転時に際の効率化で、タブレットで画面操作も始めました。
置き換えやすいと感じたポイント
まず、作画データの資産活用において利便性に優れている点です。プロジェクトコンバーターにより、比較的スムーズに機種変更ができました。
モノクロからカラーに機種変更した時は見映えを考慮してかなり時間がかかりましたが、資産を活用するという点では優れたソフトウェアと感じております。
弊社装置では、現在も2009年に発売中止になったGP477Rや、2011年に発売中止のGP2000シリーズが稼働中です。客先からの機種変更依頼や故障時(主にバックライト切れ)にはGP4000シリーズ以降の製品へ更新しています。
我々が開発する装置は、10年から20年と長期使用いただく製品です。HMIの更新頻度は、1年に5~10件程度で、加えて、お客様にて更新される場合もあるので、HMIを置き換えやすさは、非常に重要になっています。
全般的に、プロジェクトコンバーター、パネルカットのアタッチメント、変換ケーブルなど、置き換えツールが完備され、問題なく更新できています。また、アナログ、マトリックスのタッチパネルタイプが選択でき、装置の操作性を継承して置き換えることができるのも置き換えやすいポイントだと思います。それが、Pro-face HMIを1992年の導入以降、現在まで置き換えて使用し続ける理由のひとつであることは間違いありません。
時代の変遷とともに、進化する装置。そして、その装置を長く安心して使用いたくため、今後もHMI Centricコンセプトの元、お客様の装置をイノベーションへ導くHMIを、簡単に置き換えることができるよう製品・サービス開発に努力し続けていきます。
1944年創業以来、製紙関連機械(家庭紙抄紙機・紙加工機械等)の開発、設計、製造。
近年では、不織布・機能紙製造設備にも注力。設計、製造、据付、スタートアップまで一貫したトータルエンジニアリングのもと、日本のみならず中国、台湾、ベトナムおよび東南アジア各国に進出し幅広い海外展開中。家庭紙用抄紙機は日本国内シェア8割を誇る。
川之江造機株式会社 設計部設計課
掛水 浩二 様
現在お使いの機種との比較や、置き換え時の対処方法など、わかりやすく解説した「置換えBOOK」をご用意しています。 置き換えの際は、ぜひ、ご利用ください。
置換えBOOK一覧